皆さん、ご復活おめでとうございます。今年もまた新しい神の命に生きる大いなる恵みが与えられました。この恵みを信じてまた新しく出発して参りましょう。
先日、四旬節のメッセーを書かせていただき近い日にまた会いましょうと締めくくりました。願いはかなって、ミサの中止はいったん解除され、皆さんとともにミサをささげることができましたが、ご存知のようにコロナの感染拡大の状況はさらに悪化し、それに伴いまして教区からは、すべての典礼や集会の実施を中止するようにとの要請がありました。また共に集う機会を失ってしまったことは非常に残念です。特にキリストの受難と死そして復活を記念する大いなる恵みのこの時を、こうして自粛の中で過ごさなくてはならないことは、私たちにとってつらいことです。しかし、この状況を乗り越えた時には、世界中の人々が、これまで以上に互いの命を尊重し合う新しい世界共同体、世界家族となることを願っています。アフターコロナは、以前の状況に戻るのではなく、この苦難を体験した世界の人々、国、民族、宗教、地域社会そして家族が、よりいっそう平和と正義と愛の絆によって結ばれますようにと願っております。
しかし、今は先の未来のことよりも今日、明日をどのように生きたらよいかと深刻に悩む人々がおられます。この病に侵されている人々、そして大切な人を亡くされた方々、治療に携わる医療関係者、治安維持のために働く警察や兵士、国の経済や生活を守るために政策を実行する国の指導者と行政。重くのしかかる事態に多くの人々は、苦しみあえいでいます。このような中にあっても神から与えられた知恵と理性、知性と意志をしっかり持って人間らしさを見失わないようにしていきたいと思います。根拠のない情報の流布、偏見と差別を持った見方、卑劣で野蛮な利己的行動などがこのような時に人の中から生まれてきます。
これからますます事態が悪化することが予測される中で、私たちは自分を見失うことなく、またキリスト者としては、イエスの福音を私たちの生活の中心に据えて忍耐と希望をもってこれからも過ごしていきたいものです。そして事態の収束の時には私たちが皆、喜びの内に新しい出発を迎えることができますように。
5月には皆さんとお会いしたいですね。それまでお元気でお過ごしください。
諫早教会 岩崎晋吾
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